2020/6/11
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<調教を受けて> |
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星ふる街のノヴェルレポートは4/10より始まっています。 「もっと早く帰ってきて。でなければもう少し遅く出て。」 七海は毎晩泣いて頼んだ。 和馬の朝は早い。毎朝は6時には家を出る。 帰りは21時、22時。疲れてすぐ寝てしまう。 もう少し早く帰ってきてくれれば、、、。 七海は営業補助をやっていたからそれがかなわぬことはわかっていた。 でも限界だった。こんなに長時間会社にいることは異常なことだ。 どんな調教を受けたらこんな長時間の拘束に耐えられるのだろう。 上司の言うことは絶対。妻の言うことよりも優先される。 七海の母親も似たような状況だった。 もっとひどいことに夫が海外に赴任して一緒に住んでないことさえあった。 なのに母親は耐えた。家庭崩壊しなかった。 どうして七海は耐えられなかったのだろう。 「家族を守るためだった」今でも和馬はこう言うだろう。 七海は、こんなに長時間拘束されて精神が崩壊しない和馬が理解できなかった。 七海は徐々に精神が病んでいった。 七海が家族と一緒に住めなくなったのは七海のせいなんだろうか。 和馬のせいなんだろうか。 この人だけの営業補助をやろう。そう思って結婚したのに 途中で補助できなくなってしまった。何故なんだろう。
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