(ギリギリの話その2)
今回は、本当に冷や汗をかいた全く楽しめなかった話をしましょう。
えむずが、マカオから深センにフェリーで行けることを知ったのは、
香港に行く当日でした。
もともと、マカオから香港まで戻って、香港から地下鉄で行こうと
思ってました。地下鉄といっても大体地上を走ってます。
香港ーマカオ間はいくらぐらいかかるんだろう。
所要時間はどれぐらいだろうと、
調べてたら、マカオから深センの蛇口というところまでフェリーで1時間で行くことを
知ったのです。
マカオから、香港までフェリーで1時間、香港から深センまで電車で1時間かかりますから、
これは便利!!
と迷わず蛇口行きを決めました。
深センにも、地下鉄が走ってることを知ったのです。
蛇口行きのフェリーは、中国人でいっぱいでした。
フェリーの中で、中国では必須のvpnというwifi の接続を試みていたのですが、
どうしてもつながらず、焦りと暗い気持ちになっていました。
そうこうするうちに、蛇口に着いてしまいました。
そして、イミグレーションに並んでいたのですが、入国票を書いてない。
とダメ出しをくらい、1番最初にフェリーを降りたのに、1番最後に入国審査を抜けました。
蛇口のフェリーターミナルは、すっごくスタイリッシュで英語表記もたくさんあるのです
が、人が全然いませんでした。
そして、空港では必ずある両替屋さんが見当たらず、
マカオから来たえむずは、香港ドルが通用するとでも錯覚したのか、
free bus to stationの標示に誘導され、シャトルバスに飛び乗ったのです。
港から駅までは、バスでも5分ぐらいは乗ってたので、歩くと距離があります。
そして、地下鉄の駅に着き、いざ切符を買おうとしても買えないわけです。
困ったな。どうしよう。
中国工商銀行のATMがずらっとあって、みずほ銀行では、三菱のお金おろせるんだから。
ととりあえずhsbcのカードを入れて見ました。
すると、depositの表記しか出て来ません。
Depositは預金のことです。引き出し、withdrawal がしたいのに、
その表記がどこにも出てこないのです。
とりあえず、1番上のdeposit を押してみます。
すると暗証番号を押せ。と出てくるのです。
これ以上進むのは、ちょっと。危険。とキャンセルしました。
まだ、簡単にどこかで両替できると思ってたんですね。
今度は、切符販売機の前に立ってみます。
インターネットはまだ使えない状態でしたが、ホテルの最寄り駅の漢字だけはメモしてました。
そこで、駅を探し、駅名に触れると5元入れろというのです。
昨年、HSBC本店で少額過ぎて預金できなかった中国元を持参してたことを
思い出しました。
(日本では、1円から預金できますよね。あれは、素晴らしいと思います。)
そしてスーツケースから取り出すと、7元分のお札がありました。
5元札を販売機に投入。
切符の代わりのプラスチックのコインが出てきました!!
まだ、どうにかなると思っていたえむずは、改札口に向かいます。
すると改札口の前に荷物をx線検査するためのベルトコンベアがあるのです。
日本の空港で荷物検査するあれと同じものです。
係の人に、香港ドルを見せて、
I want to change.
と言ってみました。
向こうに行け。と言われます。
有人の切符販売所みたいなところがあり、
香港ドル札を出すと
No,no
と言われてしまいました。
Where?where?
と言ってみましたが、若い女性は黙っています。
はじめて焦って来ました。
こんな状態で電車に乗って大丈夫だろうか。
降りる駅が間違っていたら、タクシーに乗ることもできない。
しかし、何かしらホテルはあるはずだ。
ホテルがあれば両替できるはずだ。
と思い直し、電車に乗りました。
せっかく深センの地下鉄に乗っても、
焦りと緊張しているだけ。
えむずは今回カジノをするつもりで、いつもより日本円を多く
持って来てたし、香港国際空港でHSBCのATMから引き出してたので、
香港ドルも持っていたのですが、今となっては1文無しと同じです。
紙切れを持っているのと同じです。
夕方17時を過ぎてたので、銀行はやってないだろうし、
もし降りる予定の駅に予約したホテルがなかったら、
朝までどこかで過ごさなければならないだろうか?
とか色々頭の中がぐるぐるしてました。
多分相当眉間にシワを寄せて、地下鉄路線図を見ていたと思います。
世界の窓 という駅で乗り換えるのですが、世界の窓駅で降りて、両替した方が
いいんじゃないだろうか。
とか考えてました。
すると、保安官みたいな、Security と書かれたタスキをしてる人が、
駅につく度に降りて、安全かどうかチェックしてるのです。
そして、電車が動き出すと、電車に乗って、
車内の安全を確認してるのです。
大変だなぁ。と思いながら見てました。
蛇口から、世界の窓駅まで30分以上は乗ってました。
結構遠いんだなぁ。
やっぱり中国は広いなぁ。
と実感してました。
駅と駅の間が、JRの区間ぐらい長いのです。
東京の地下鉄みたいに、すぐ次の駅に着く感じではありません。
ようやく世界の窓駅に着き、最寄り駅まで乗り換えます。
そこでもまた車内でじーっと路線図を見ていたら、
漢字が簡単過ぎて、気づかなかったのですが、
その路線の終着駅がローウーという
香港行きの駅があるところだったのです。
降りる予定の駅は、ローウーから3つか4つ目でした。
そして、また迷いました。
ローウーだったら確実にこの時間でも両替屋さんやってるだろうなぁ。と。
終着駅まで行こうかなぁ。
香港に最初に泊まったホテルでも、マカオのホテルでも、
ホテルのdepositを現金で求められたので、
中国のホテルでも現金を求められるかな。と思ったのです。
迷ってるうちに、目的の駅に着き、とりあえず降りました。
改札口に立ってる女の人がいたので、ホテル名を言ってみたのですが、
全く取り合ってもらえず、また有人の切符販売所みたいなところに
行って聞いたら、出口Bだと教えてくれました。
ああ、有名なホテルなのかな。と
ひとまず安堵して改札口を出ようとしました。
すると何度地下鉄のコインを通しても改札が開かないのです。
焦りました。何で出られないのかと!!
仕方がないので、切符販売所に戻ります。
するともう1元いると言うのです。
券売機が5元と言ったから、5元買ったのに、何で1元増えるんだ!と思いましたが、
残っていた2元から1元を差し出し、コインを取り替えてもらってようやく出ました。
高級ショッピングビルみたいなところに併設されてるエスカレーターを登り、
外を見ますと真っ暗です。
心もとなく、右に行こうか、左に行こうか迷ってると、
ビルの私服の警備員さんみたいな人が立っていたので、(スーツ姿の若い男性)
上海ホテル。と言ってみると、通じて、右にまっすぐ行け。
と示してくれました。
今回の出張ではどこも大体1万円ぐらいのホテルを選んだのですが、
wifi が繋がらないこともあるし、人に聞くこともあるし、
それ相応のホテルを選んどいて良かったと思います。
全部Expedia で予約したのですが、旅程を全部プリントアウトして持参しといて
本当に良かったです。
上海ホテルは名前で選んだのですが、ホテルの外観の写真が載っていて、その外観も気に入ってました。
もう、迷わないだろう。
とその外観を探しながら、進みました。
あった、あった、駅からすぐだーーーー
とホテル内に入ります。
フロントに人がおらず、待たされました。
そして、やっとフロント係が出てきて、パスポートを渡します。
パソコンを叩いてましたが、ない。と。
隣のパソコンで見ても、ない。と。
そんなわけない。
と旅程の紙を見せます。
疲れはピークに達していました。
すると、
上海ホテルを予約してるよね。隣だよ。
ここは〇〇ホテルだよ。
と英語で言われたのです。
びっくりして、だって、あの外観じゃない!!
と思いましたが、そそくさと退散。
上海ホテルは、〇〇ホテルの別館のように隣に立ってました。
そして、ようやく、ようやくホテルにチェックインできました。
ホテルのdepositは、クレジットカードでやりました。
現金の両替を頼みましたが、断られました。
もう、疲れてホテルの外に出る気になれなかったので、
ホテルのレストランは、クレジットカードが使えるのか、
それだけ確認して部屋に入りました。
部屋で悪戦苦闘した結果、wifi のvpnもどうにか繋がりました。