2020/6/21

<尾っぽを置いてけ>尾島編

星降る街のノヴェルレポートは4/10より始まっています

子鳥神は10歳になったばかり。夢中で木の実を食べてた。
 
母鳥神に「森の奥には行ったら行けんよ。」といつも言われてたのに。

別にお腹が空いてたわけでもない。森の奥に行ってみたくなったのだ。
 
「なんか暗いなぁ」と思ったと同時に
 
「誰じゃ〜ーーーー!!!」
 
眉太く大きな怒ってるお目目。でかい鼻は赤く、
 
食べられてしまいそうな大きなお口。森のエンマ様、いや大神さまが現れた。
 
子鳥神はとっさに羽根をばたつかせて飛び立とうとした。
 
「待て〜ーーー!!!」
 
森の神様は持っていた金棒を大きく振り上げた。
 
「痛い!」
 
本当は痛くなかったのだが、とっさに出た言葉。
 
金棒がかぶさっていたのに無理矢理飛び立ったので、
 
尾羽を斬られてしまったのだ。
 
子鳥神の置いてった尾羽は、尾島になった。